2011/11/04

来年とうとうEOSの映画用カメラが出るみたい

The Canon Hollywood event liveblog! -- Engadget:

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Canon EOS C300とは?


なんか今日の発表イベント、マーチンスコセッシとかも出てるみたい。
プロモーション用に作ってる短編映画、静止画でもいい感じですね。観たい。

映画用EOSカメラ!
Canonとうとう決断したみたいですね。
映画カメラメーカーのARRIやREDとかの世界に参戦かな。
125万か…。集団なら買えない値段じゃない。レンタルなら使えるかも。

独立系映画屋さんが、これでなんで大騒ぎしているのか。
ちょっと経緯を説明すると。

映画はフィルムで撮っていたので一秒24枚の写真(ある瞬間の静止画)を連続投影する動画でした。
対してビデオはTV放送用に開発されたのでTV放送方式にあわせて、一点の明るさを計って集めて一秒60枚の画を作る方式です。だもので一枚の画の上の端と下の端で撮影している瞬間が違ってて、きちんとした静止画とは言えません。(画面上ではジャンプし始め、画面下ではジャンプ中なんて時間的歪みが一枚の画に入ってきます)
映画とビデオの質感に差が出る原因の一つでした。
毎秒24コマの一瞬一瞬の静止画での動画を24p、
毎秒60フィールドの時間的ゆがみも入った動画を60iと呼びます。

10年ぐらい前かな、パナソニックが24コマ(24P)で撮影できるデジタルビデオカメラDVX100を40万で出しました。それまでデジタル24Pで撮影できるカメラはあったしスターウォーズとかはそれで撮影してたけれど買って数千万とかレンタルで数百万とかかかるんで、インディペンデント映画じゃ無理。予定価格400万で発表したカメラとかが「バカ安すぎる本気か?」って言われてた頃。それがDVX100カメラは40万。
記録がminiDVビデオテープ。1時間テープで数百円。映画を35mmや16mmフィルム使って撮った場合は最低1分あたり1万円。ランニングコストもバカ安い。制作費の大きな部分がフィルム代に消える低予算映画には奇跡のような話。
んでこのDVX100カメラで撮ったデジタル映像は24コマ(24P)なものだからそのままフィルム焼付けも出来るし、フィルムで撮った映画と一見して分らない映像。

だもので独立系映画制作会社や個人の映画作家にバカ売れしました。
Vシネも劇場公開映画もこれで撮ったのが増えます。
確かデビッドリンチの「インランドエンパイア」はこれで撮ってたはず。
押井守の「真・女立喰師列伝」もこれじゃなかったかな。

さてDVX100はまだSDサイズ、ハイビジョンじゃなかったんです。
でハイビジョンで24pが撮れるデジタルビデオカメラを各社が出してました。
が、やっぱり40万~100万ぐらいでけっこう高い。
安いとは言っても会社や集団で買うんならともかく個人で買うのは厳しい値段。
(そのころCanonも当然そういうプロユース用のデジタルビデオカメラ出してたはず。興味なかったんでよく知らないけれど(^▽^)、でも家庭用ビデオカメラに24P つけてたのがあって個人作家には売れてました。私も子供成長記録用ビデオとして(えーとそう奥の院を説得して)買ったし、気づけは私の周囲でも数人が持ってました。小さくて数万円で美しい24Pが撮れるカメラ。ivisHV20は名機だと思います。今も、先週の知人の映画撮影で使ってはりました。観光広告用短編映画なんですがとても美しい画を撮ってはった)

ともあれ何とか個人で入手できるカメラとランニングコストで普通に観れる劇場用映画が撮れる状況にはなったのです。

でこの24Pが撮れるカメラにも一つ弱点があって、今までの映画用カメラの映像と決定的に違うことがありました。それは、背景がボケてくれない!
映画のフィルムにあたる部分、映像センサーが小さかったのです。ビデオカメラは元々TV用のニュース用に開発されてきた経緯があってそれまではセンサーの開発もそんなに大きなものを作る必要がなかったんです。
フィルムだと8mm→16mm→35mm→70mmとフィルムが大きくなると解像度が上がるのとともにピントを外した時にボケる量が増えます。
これはどういうことになるかと言うと、例えば役者さんが街の通りに立っていて演技しているとします。で、ピントは役者さんの顔(正確に言うと瞳の淵か睫毛の根元(^o^;))に合わせます。
8mmやだいぶマシな16mmの小さなフィルムだと背景の街までくっきりピントかあってしまい、役者さんは街に溶け込んでしまい目立ちません。
35mmやさらにデカイ70mmの大きなフィルムだと背景の街のピントだけぼかす事が可能になります。役者さんだけピントが合っていて背景だけボケた映像。役者さんがとても目立って印象が強くなります。
(携帯やコンパクトデジカメで撮った人物がいまいち印象が薄くなるのはこんな事も関係してます。あれはセンサーがとても小さいのです)

さてそれも何とかしてしまうのが独立系映画作家たち。
35mm写真用レンズで擦りガラスに映像を作って、それをビデオカメラで撮影するってマッドな方法。
DOF(ディプス オブ フォーカス)アダプターって奴です。
私も一昨年の映画で使ったんですが、撮れる画は本当に華麗で印象深くて美しいけれど、セッティングが難しくて慣れないと1ショット撮るのに小一時間かかる代物です。ピント合わせだけでも、写真用レンズとビデオカメラのレンズの二つ。ピンボケしてたらどちらのピントがずれているのかチェック項目が2x2の4倍orz。映像の上下がひっくり返るので光学的に戻すか電気的に戻すか。構図これでどうやっていい感じかどうか判断するんだ?等々。
10分の短編だったんで何とか乗り切れましたが、
うちのスキルで長編全てをこれで撮影するのは無茶かもと思いました。

さてそのころデジタル写真は、一眼レフカメラもほぼデジタルカメラが出揃い、機能的にも大体完成されて来てました。
逆に言うと強いメーカー同士で基本性能に大きな差はなくなってきたという頃。
そうなるとおまけ機能勝負です。カメラを小さくしたり、タッチパネルでフォーカス指定出来たりが目玉に。
動画撮影機能も良いおまけです。運動会、ビデオ無しでこれ一台で済みますよって。
で、デジタル一眼レフはフィルム一眼レフの代わりに使うのが目的なんで、センサーサイズが写真用フィルムに準じた大きさだったのです。これだとフィルムの頃の交換レンズも使えますし。
はい、背景をきれいにボケさせる調整も可能です。というか元々そのための一眼レフ機構。

その状況で数年前の事、
なぜか24P好きなCanon。高級デジタル一眼レフに24p動画撮影機能付けてしまいました。さらに動画撮影時に露出やフォーカス調整を手動で調整出来る機能を外さなかった!
作品作るときには手動があれば腕がふるえます。逆に自動のみだと作品作りには面倒な事に。
手動調整OKならおまけの機能じゃなく作品作れる機能になっちゃいます。
映画作品用マニュアルカメラとして使えます。

それで撮影した動画がネットにアップされて、
独立系映画作家にEos7Dや5Dが売れまくり。
値段は15万~30万ぐらい。
同じ事をやろうとすると安くてもRED社が出している数百万のシステムしかなかったんで、それはそれは売れました。

AKB48のPVとか、「SP」劇場版とかもこれで撮ってましたね。
まあアクション映画ならカメラ壊すの覚悟で使える値段だし、
この値段なら複数台用意してマルチカメラもやりやすい。

一応Canonは写真用一眼レフもプロ用ビデオカメラも作ってます。で、開発や販売ってのはそれぞれのチームごとに動いていて同じ会社でも扱っている物が違うとまったく見知らぬ同士。想像すると、プロ用ビデオカメラの部門は快くなかったでしょう。市場荒らしやがったって。Canonのプロ用ビデオカメラ購入検討するような人の多くがデジタル一眼レフカメラを選ぶようになってしまった。

その7Dや5Dも一応動画はおまけなので、動画だと暑い場所で長時間使うと熱暴走してしまったり、今時のAFレンズではピントあわせが鬼のように難しかったり、撮影中はフォーカスアシスト使えなかったり、状況によってはモアレや歪みが出たり、映画カメラとしてはちょっと何なんだって言いたくなるカメラ。でも苦労するけどそれ以上に出来上がる画が圧倒的なんでサードパーティーが作ってるオプションで何とかしたり我慢したりして使ってます。
がしかし、その映画用カメラとしての弱点の改善や改良をしてしまうとプロ用ビデオカメラ部門の売り上げさらに食ってしまう状況。
発売から数年間、大きな機能改善はほとんどなかったです。5Dで30pのみを24p対応したり、廉価版のX4、X5出したくらい。
その気は無かったのにたまたま出した写真用カメラが安い映画用カメラの代表的名機になってしまった悲劇。

で、今日その一眼レフカメラのEOSブランドでプロ用映画カメラを出す発表なんです。

キャノンのビデオカメラ部門と話がついたというか、映画用カメラとしてちゃんと売る道を選んだって事です。

これから映画のエンドタイトルにCanonって入るのが増えるかも。
レンタルででも一度使ってみたいなぁ
シネマ Eos C300。

解像度もハイビジョン以上の4K。スクリーン公開用(^▽^)/

発表された写真の中に
シネマEOSのマークの付いた謎pの一眼レフカメラが写っていて、もしや次の5DmarkIIIはシネマEOSシステムブランドで出すんじゃないかとの話も。
5Dや7Dで映画撮影をちゃんとサポートしてくれるのなら、うわぁ!!!(^▽^)/
7Dで動画撮影中のフォーカスアシスト(コントラストのピークを原色で表示してくれるやつ)のついたファームウエアさえ出してくれれば、ほんとに撮影が楽になる…。いまは撮影するたびに小さな粗い液晶でのピントチェックで目を酷使してしょぼしょぼになって、演出に向けるべき集中力も削られてます。そのためだけに5万ぐらいの取り付け可能な格安モニタ検討してたりします。カメラ内蔵ファームウエアにその機能が付けばそれで済む話なんだ。ファームウエアのバージョンアップせんかな。せめてファームウエア書き換えロックの解除方法リークしてくれないかなぁ(^^)

MinatokanNG kobe,Japan

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