キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン この間DVDで観ました。
予告編はどっかで観たような気もするけれど、全く興味がわかず、今まで観てませんでした。
損してたかも。
なんでいまいち私の周りでは影が薄かったんだろう。これぐらい良い映画なら一つ二つ良い噂も聞きそうなのに。
久々にスピルバーグの粋な所を観た。若い頃の感じ。こういうのまだ作れたんだぁ。さりげなくさりげなく、気づいたら観客をひきずり回してる。良いなぁ。
ほんとこういうさりげなく軽そうで深い感じはスピルバーグ独特。それも巨匠になってからはほんのたまにしかやんないから、貴重だぁ。今回は一本まるまるだもの。
クリストファー・ウォーケンのお父さん役。最初、またもやお父さん役かぁと思ったけれど、これが良い味。優しさと不気味さと繊細さ爆発してます。
こうでなくっちゃぁ。出て来る奴の中で一番の悪者っぽい所がなんとも良い感じです。
マーティン・シーンも豪勢だねぇ。
観ているうちにレオナルド・ディカプリオとトム・ハンクスがルパンと銭形の父っつあんに見えて来たり...。宮崎駿の「カリオストロの城」あたりはチェックしてたのかなぁ。ありえる。と想像しちまいました。(^-^;
オープニングタイトルがもう懐かしいソールバス風のアニメなんで、これはネタがネタだからヒッチコック風なのをやりたいのかと思っていたら、冗談判んない堅物の捜査官と何でもありの天才肌の若増の掛け合い。二人ともお互いが生きがいになっちまって...なんと、ルパン三世だぁ! (^o^)/
主人公が捕まるあたりからもう、渋すぎる画面に泣きそうになってました。あの妹がぁ。仕事場がぁ。ショーウインドウがぁ。通路がぁ。せつない。
そこまでやってそんな良い落ちが出来るのかぁ...確かによく考えれば...出来る。そうか60年代版クラッカー小僧って事にしたのか。そういう事件も一杯あったから。なるほど人物の造形に説得力あるなぁ。ミトニックとかね。
んでエンドタイトル。監修を本人(詐欺師な主人公のモデルになった人)がやってるのがしみじみホノボノさせてくれて良いんだ。
なんでホノボノ?と思ったあなた。そのあたりのスピルバーグのウルトラC難度(死語だ)魔術は観ると楽しめるよ、きっと。
「ルパン三世」の良く出来た話が好きな人は観て損した気分にはならん。
スピルバーグは「激突」とか「カージャック」とか若い頃のが良い、せいぜい「ジョーズ」「未知との遭遇」までだぁ。それ以降はむうう... 「E.T.」?「プライベートライアン」?「シンドラーのリスト」?「マイノリティリポート」?...悪くはないけど、むうう ...あの味わいがない。ってな人にはぜひお勧めかも。
伏線張り魔なシナリオもいいなぁ。
良い映画を観ました。
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