2011/07/13
「借りぐらしのアリエッティ」とすだれの「裏窓」
子供が見たがってた「借りぐらしのアリエッティ」一緒に斜め観する。
今回は監督が宮崎駿ではない。企画と脚本。
その分、監督としての宮崎駿がどういう機能を果たしているのかが見えてくるような気がします。
たぶんお話としては「トトロ」や「魔女の宅急便」や「ポニョ」なんかと同じ系列なのだろうと思う。
でもあのお手伝いさんの表情のつけ方一つで違う映画になる…。
そこは映画を指揮する者の人の見かたや深さの違いだろうなぁと。
そういえば「トトロ」も「魔女の宅急便」もラストシーンは制作中に付け足したのだっけ。
メイは迷子にならず、脚本ではトトロと遊んで木の芽が出て終わり。
トンボは飛行船で流されず、脚本では山小屋でお泊りしておしまい。
制作しながらちゃんと礼儀正しく娯楽映画にしようと軌道修正する意思なのか体質なのか。
「借りぐらしのアリエッティ」の少年とアリエッティの心情ももっと画で見せて欲しかったかも。
せめて「ハウル」で無理やりにでもキスする二人で終わらして印象を収めたように…。
小3の子供は「音がリアルだぁ!」と。言われてみれば小人が聞くであろう音や音質をキチンと作ってはったなぁ。いい仕事してるんだよなぁ。
ついでに「裏窓」のDVDについてたドキュメンタリーも斜め観。
ヒッチコック…この人も天才だよなぁ。天の与えた才能に自分で這い上がる能力。
実は日本のすだれのかかった「裏窓」
もしやあのカメラマンは朝鮮戦争あたりに取材に行ったのかな。
各国でそれぞれに外国映画がいっぱい上映されているのは昔から気になってます。
たいてい自国の映画と半々だろうし。
基本的に外国語。字幕や吹き替えの手間をかけてまでなぜ観たがるのか?
たぶん人は普段と異なる生活、異なる常識、異なる意識に憧れるんじゃないかと。
だから何か違う文化のものをさりげなく入れておくのはいい手じゃないかと思うのです。
ここはみなさんの知っている現実と地続きじゃないかもしれませんよと。
それは「借りぐらしのアリエッティ」も…、あのアリエッティ一家はヨーロッパの妖精の末裔なんだろうし、あの子はコロボックルの末裔に見えます。
想像に逃避し現実に還る。
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