2009/12/30
時々迷々 第13話「あの、黒くてテカテカですばしっこくて、にくいやつ。」
たまたま今日チャンネルを合わせたら面白いドラマをやってた。
観たあとで調べたらNHK教育でやってる「時々迷々」第13話「あの、黒くてテカテカですばしっこくて、にくいやつ。」
��先生むけの内容、こちらは解説や少し詳しいストーリーや写真付きです)
途中から見たのだけれど、
異様にリアルな子供たちや先生の雰囲気。すごいなぁと思ってたらNHK教育だった。そうか、だから許されるし、ノウハウもあるんだろうなぁ。
男の子たちがコロというゴキブリを飼う話。
飼いたいと言われた先生の戸惑い。そして条件が「黒いカバーを掛けて外から見られないように」。
女の子たちはウサギを飼ってる。
ある時、コロもウサギも調子が悪くなる。
で先生が「ウサギは病院に連れて行こう。でもコロは連れて行けない・・・」
「同じ生き物なのにね」
��そりゃそうだよなぁ)
もうひっくり返りそうになって惹きつけられました。
面白い。
これはセンスオブワンダーだ!
番組の中では最後まで「ゴキブリ」という単語も使わないし、コロも画面に出てこない。
逆にそれがとても悲しくてやり切れない空気を生み出すのです。
最後にコロの墓を作ってるのだけれどそれが深く悲しい。
みんなが見たくない物、聞きたくない名前、タブー。
それが埋められた墓場に集まる男の子たちと先生。
コロの墓を暴いて掘り出して箱の蓋をあけてその死体を見なくては気が済まない少年。
番組としては箱の中身をけして写せないカメラワーク。
うわわわ、です。
観客にとてもきつい皮肉を放ってる。
「この地球にかつて私と人間はいた」
ゴキブリから見た人間。
ミツバチの絶滅…ゴキブリの絶滅…どちらも人類にとってはヤバい。
こういうふうなものの見方で映画を作りたいとずっと思ってます。
作品の中では世界をひっくり返したい。
もう一つ別の視点を。
自由を。
センスオブワンダーを。
なんか勇気が沸いてきた。
作りたいな。
子供むけだけど、実は尖っている作品をみた気がします。
これを作った人がいる。
いつかもっとやってやる。
何かのSF小説で、宇宙船の中で皮膚から出る老廃物や食べかすなどの微細なゴミを処理するためにゴキブリを飼ってる設定があって、手の上を這うゴキブリに唯一の人間以外の生命としてペットのような感情を抱くという描写があった。ちょっとあのアイデアを思い出しました。
「ドブネズミみたいに美しくなりたい。写真には写らない美しさがあるから♪」って歌もあったなぁ。
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