2010/10/16

デモと報道




今日は中国各地での反日デモのTVニュースが流れてました。


夕方のNHKや8時頃の民放ではトップニュースでした。


最初千人二千人から数万人規模と夕方から夜中にかけて各番組の報道がどんどんインフレーションしてました。


これは中国の政府がOKを出したから日本にまで届いたニュースですよね。


中国は情報報統してますから、特に速報では政府の思惑から外れた報道は出てこない。





さて同時に日本でも東京の中国大使館周辺で数千人規模の反中デモがありました。


��中国のデモはこの日本のデモに対抗する形だったのかも。日本でののデモの呼びかけがなぜか中国国内の厳しい監視付きのインターネットで流れてたという話も。日本の右翼団体3000人が中国大使館“包囲攻撃”計画…中国報道 2010/10/15(金) 13:11:29 [サーチナ])





東京であった中国への講義デモの方は、ほとんどTVニュースでは報道されてませんでした。


夜12時頃のニュースでごく短く流れたのを一つ見た以外は無かった。


今月はじめの渋谷のデモと同じくまたもCNNやBBCはじめ海外だけで報道される事になるのかなぁ。China accused of invading disputed islands - CNN.com





いまどき日本国政府からはっきりした命令があったとは思いませんが、


各局が空気を読んで反日デモは報道し反中デモは報道しない選択をしたってのはありそうな気がします。


各局がまったく同じ判断を…。


各社が自由競争の下で報道しているのはこういう事態を防ぐためではなかったのかと思います。





空気を読んで、つまり見えない圧力で報道は横並びに同じ内容になり、その中で明らかに不自然な取捨選択や偏向があってもそれはみんながそうだからと良しとされる。


それは戦前にあった事。それをまた繰り返している気がします。


なんか危ういなぁ。





その次に来るのは


「報道内容の自由。今回はたまたま一致しただけ」って言い分かも。


そして


「デマ流言蜚語を防ぐために情報を管理しなければならない」という論かもしれません。


しかしデマ流言蜚語不安は情報の氾濫から起こるのではなく情報の不足から起こります。


誰かにプラスであれマイナスで起こった事は起こったことして報道されなければ不安は広がります。


そこをすりかえて情報を管理せねばと思わせ、そして権威のあるものが一元管理して、情報不足で不安に陥った者に単一の価値観を流し続けるのは、洗脳手法まんまです。


そういう「唯一正しい内容の報道」ではなく各社別々の視点を持ったバラバラな重複した冗長な情報こそが必要でしょう。


「信用のおける間違いのない唯一の内容の報道を目指す」というような論調は怖い。





各デモの内容、思想がどうこうではないのです。


デモもまた民意の表明、個人の意思表示ですから、平和的な言論活動ならどんどんやればいい。


ただ今回の報道の取捨選択の均一化はちょっと民主主義としてマズイ方向なんじゃないかと思います。





尖閣諸島の一連の事件。


船長釈放に、衝突時のいきさつのビデオ非公開にと、


民主主義の仕組みとして危うい事が続いているように思うのです。


昨年あたりからどうもきな臭くて。





なんか日本が全体主義に陥りはじめた可能性さえ感じたり。


一枚板の報道が太平洋戦争当時の世界各国の全体主義を呼んでしまったように。


あの頃も全体主義はいろんな顔で広がりました、進歩主義、平和主義、軍国主義、国家社会主義、民主主義、共産主義…。


今回も進歩的な顔の下で全体主義が広がっているのかも。





民主主義は個人の意見を尊重して、個人の意見の多様性を確保しなきゃ成り立ちません。


あるていどの個人主義を基礎に成り立ってます。。


その各個人の意見、多様性の基盤になるのは情報の量と多様性です。


むやみに情報を制限しはじめたら民主主義は死にます。


そのための表現の自由のはずなのに。





この事態を周辺国は注意して見ているとも思います。他人事では無いもの。


中国の拡大主義や中華思想への対抗馬として日本が期待もされているんじゃないかと。


軍事力も含んで。


冷戦終わってアメリカが手を引いた空白分がありますし。


ここでうまく民主主義を守っておかないとマズイ事態に嵌りそうな。





なんだか当たり前すぎる事を書きました。


私の妄想に終わって欲しいです。


まま自分で確認しときたいことがたまってましたので。


退屈だったらごめんなさい。










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